チーム医療におけるタイムアウトの説明で正しいのはどれか。2 つ選べ。
公式正答:2・3
解説
チーム医療におけるタイムアウトの説明で正しいものを2つ選ぶ。侵襲性の高い処置の際に実施すること、チームの全員が作業の手を止めて集合することである。
この問題で問われていること
医療安全のための確認手順が、何のために、どのタイミングで、誰によって行われるかを理解しているか。
しくみから理解する
タイムアウトは、手術や侵襲的な処置を開始する直前に、チーム全員がいったん作業の手を止め、患者の氏名、術式、部位と左右、体位、必要な器材、予測される問題などを声に出して確認する手順である。全員が同時に手を止めることに意味があり、誰か一人でも作業を続けていれば確認は成立しない。WHO手術安全チェックリストでは、麻酔導入前(サインイン)、皮膚切開前(タイムアウト)、患者が手術室を退室する前(サインアウト)の3つの局面で確認を行うことが示されている。
選択肢ごとの確認
タイムアウトは処置の開始直前に行う。終了時に行う確認はサインアウトと呼ばれ、術式の確認、器械・ガーゼ・針のカウント、検体の表示、術後の留意点などを確認する別の手順である。
分担ではなく、全員が同時に手を止めて同じ内容を共有することが要点である。分担すると、誰かが確認していると思い込んで抜けが生じる。
タイムアウトは医療チーム内での確認手順である。患者本人による部位のマーキングや、麻酔導入前の患者参加による確認は別に行われる。全身麻酔下では患者は応答できない。
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混同しやすいポイント
サインイン・タイムアウト・サインアウトの3つの局面を混同しやすい。タイムアウトは皮膚切開の直前、と時点で覚える。また『全員が手を止める』という点が、他の確認手順と異なる決定的な特徴である。
理解を深める
部位間違い、患者間違い、術式間違いは、起きてはならない事象(ネバーイベント)とされ、そのほとんどが確認手順の不備によって生じる。予防には、患者本人による部位の確認とマーキング、複数の情報源(診療録、画像、同意書)の照合、そしてタイムアウトによる最終確認を重ねる。確認は一人で複数回行うより、複数の人が独立して行うほうが誤りを検出しやすい。また、階層を超えて誰でも疑問を言える環境(心理的安全性)が確認手順を実効あるものにする。チームSTEPPSの2チャレンジルールでは、懸念を最低2回主張することが推奨されている。
間違えやすい考え方
『2つ選べ』の複数選択で、実施のタイミングと方法の両方を問うている。定義を『開始直前・全員が手を止める』と2要素で覚えておく。
5分で振り返る
①タイムアウト=処置開始直前、全員が手を止めて集合し声に出して確認。②確認内容は患者・術式・部位と左右・体位・器材。③WHOチェックリストはサインイン/タイムアウト/サインアウトの3局面。④終了時の確認はサインアウト(器械・ガーゼのカウント)。⑤誰でも疑問を言える環境が前提。
1分チェック
- タイムアウトはいつ、どのように行うか。→ 侵襲的処置の開始直前に、全員が手を止めて確認する。
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