結晶性知能はどれか。
公式正答:4
解説
結晶性知能に当たるものを問う。よく利用する病院から自宅への近道を考える、が該当する。
この問題で問われていること
キャッテルの知能の2分類を、具体的な行為レベルで判別できるか。
しくみから理解する
キャッテルは知能を流動性知能と結晶性知能に分けた。流動性知能は、新しい場面で情報を素早く処理し、法則を見つけ、記憶する能力で、計算の速さ、暗記、新しい機器の操作習得などが該当する。これは20歳代でピークを迎え、その後は緩やかに低下する。一方、結晶性知能は、経験や学習を通じて蓄積された知識・語彙・判断力であり、日常的な問題解決や状況に応じた工夫として現れる。これは60歳代頃まで上昇を続け、その後も比較的よく保たれる。よく利用する道の近道を考えるのは、これまでの経験と土地勘という蓄積を使った判断であり、結晶性知能に当たる。
選択肢ごとの確認
新規の情報を記銘する課題であり流動性知能。加齢とともに低下しやすい。
処理速度を要する課題で流動性知能の典型。加齢の影響を最も受けやすい。
未経験の対象に対する新規学習であり流動性知能。高齢者が苦手としやすい領域。
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混同しやすいポイント
『覚える』という語が入ると結晶性と思いがちだが、これから新しく覚えるのは流動性、すでに蓄積したものを使うのが結晶性である。判定は『新規か既知か』『速さを問われるか、蓄積を使うか』の2点で行う。
理解を深める
この区別は、高齢者への説明や指導のあり方に直結する。新しい手技や機器の習得(流動性)は時間がかかるため、一度に多くを教えず、繰り返しと視覚的な手がかりを用いる。一方、その人が長年やってきた生活の工夫や判断(結晶性)は保たれているので、それを尊重し活かす関わりが有効である。加齢による認知機能の変化は正常老化の範囲であり、認知症とは区別する必要がある。正常老化では『思い出すのに時間がかかる』が、認知症では『体験そのものを忘れる』という違いがある。
間違えやすい考え方
4肢すべてが『頭を使う行為』で、どれも知能に関わる。区別の軸を持っていないと選べない。1つでも流動性と判定できれば、残りとの対比で正答に届く。
5分で振り返る
①流動性知能=新規の処理・記銘・速さ。20歳代がピークで低下。②結晶性知能=経験と知識の蓄積。60歳代まで上昇し保たれる。③判定は『新規か既知か』。④高齢者指導は結晶性を活かす。⑤正常老化と認知症は『想起の遅れ』か『体験の忘却』かで区別。
1分チェック
- 結晶性知能に当たるのはどれか。→ 経験の蓄積を使った判断(近道を考える)。
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