舌根の沈下を防止する体位はどれか。
公式正答:3
解説
舌根の沈下を防止する体位を問う。側臥位である。
この問題で問われていること
意識障害時の気道確保に有効な体位を、重力との関係で理解しているか。
しくみから理解する
意識レベルが低下すると、下顎と舌を支える筋の緊張が失われる。仰臥位では重力によって舌根が咽頭後壁へ向かって落ち込み、気道を塞ぐ。側臥位にすると舌が側方へ移動して咽頭が開き、同時に唾液や吐物が口腔外へ流れ出やすくなるため、誤嚥の防止にもなる。この体位は回復体位(側臥位で下顎を前に出し、上側の膝を曲げて安定させる)として一次救命処置でも用いられ、反応はないが正常な呼吸がある傷病者に対して推奨される。
選択肢ごとの確認
舌根が最も沈下しやすい体位。意識障害のある患者を仰臥位で管理する場合は、頭部後屈顎先挙上法などで気道を確保する必要がある。
膝を胸に近づけ、胸と膝を床につけた体位。骨盤内の診察や臍帯脱出時などに用いる特殊な体位で、気道確保の目的では用いない。
頭部を低く骨盤を高くした体位(トレンデレンブルグ体位)。ショック時に用いられてきたが、頭部が低くなるため舌根沈下や誤嚥のリスクはむしろ増す。
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混同しやすいポイント
『体位で気道を確保する』のと『用手的に気道を確保する』のは別の手段である。側臥位は体位による対応、頭部後屈顎先挙上法・下顎挙上法は用手的な対応にあたる。頸椎損傷が疑われる場合は頭部を動かさず下顎挙上法を選ぶ、という条件分岐も押さえておく。
理解を深める
気道閉塞の徴候には、いびき様呼吸(舌根沈下)、シーソー呼吸、陥没呼吸、喘鳴などがある。舌根沈下ではいびき様の音が特徴的で、これは気道が完全には塞がっていないが狭くなっている状態を示す。対応としては体位の調整、用手的気道確保、必要に応じてエアウェイの挿入を行う。一次救命処置の流れでは、反応の確認、応援要請、呼吸と脈の確認を行い、正常な呼吸があれば回復体位で気道を保ちながら観察を続ける。呼吸がなければ直ちに胸骨圧迫を開始する。
間違えやすい考え方
4肢すべてが実在する体位名で、それぞれ別の目的がある。『気道を守る=側臥位』という対応を1つ持っていれば解ける。
5分で振り返る
①仰臥位は舌根沈下が起こりやすい。②側臥位で舌が側方へ移動し気道が開く。③吐物の誤嚥も防げる。④回復体位はBLSで用いる。⑤用手的には頭部後屈顎先挙上法、頸椎損傷疑いでは下顎挙上法。⑥舌根沈下の徴候はいびき様呼吸。
1分チェック
- 舌根沈下を防ぐ体位は何か。→ 側臥位(回復体位)。
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