救急医療に関する記述で正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
救急医療に関する記述で正しいものを問う。一般住民によるAEDの使用はプレホスピタルケアに該当する。
この問題で問われていること
病院前救護という概念の範囲を理解しているか。
しくみから理解する
プレホスピタルケア(病院前救護)は、傷病者が発生してから医療機関に搬送されるまでの間に行われる救護活動の総称である。救急救命士や救急隊員による処置だけでなく、その場に居合わせた一般市民(バイスタンダー)による通報、心肺蘇生、AEDの使用、止血、気道確保も含まれる。心停止からの救命は時間との勝負であり、救急隊の到着を待つより、居合わせた人による早期の除細動が生存率を大きく左右する。この考え方から、AEDは一般市民が使用できるよう設置と使用が広く認められている。
選択肢ごとの確認
救急医療情報システムは都道府県が整備・運営する。医療機関の受け入れ状況などの情報を集約し、搬送先の選定を支援する仕組みである。
割合の内訳が異なる。救急搬送される傷病者のうち軽症が約半数を占め、中等症を加えるとさらに多くなるが、『軽傷・中等症で約8割』という表現は正確でない。なお軽症患者の搬送が多いことは、救急医療の適正利用という課題として論じられる。
救急医療の体制は医療法に基づく医療計画(5疾病6事業)に記載される。健康増進計画は健康増進法に基づき、生活習慣の改善や健康寿命の延伸を扱う別の計画である。
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混同しやすいポイント
計画の種類が複数あり、何がどこに書かれるかを混同しやすい。医療計画=医療提供体制(5疾病6事業・在宅医療)、健康増進計画=生活習慣と健康づくり、介護保険事業計画=介護サービスの見込みと保険料、と対応させて覚える。
理解を深める
救命の連鎖(chain of survival)は、心停止の予防、早期認識と通報、一次救命処置(心肺蘇生とAED)、二次救命処置と集中治療の4つの環からなる。最初の3つは市民が担う部分であり、市民による心肺蘇生の実施率とAEDの使用率を高めることが救命率の向上につながる。救急医療体制は初期(外来)、第二次(入院)、第三次(救命救急センター)に階層化され、症状の重さに応じて役割を分担する。近年は救急外来の受診の適正化のため、#7119(救急安心センター)や小児救急電話相談(#8000)といった相談窓口も整備されている。
間違えやすい考え方
制度の細部を並べる型で、実施主体(国か都道府県か)と計画の種類の取り違えが仕掛けになっている。
5分で振り返る
①プレホスピタルケア=傷病者発生から搬送までの救護、市民の行為も含む。②救命の連鎖は予防・早期認識と通報・BLS・ALSと集中治療。③救急医療情報システムは都道府県が整備。④救急医療体制は医療計画(5疾病6事業)に記載。⑤救急医療は初期・第二次・第三次に階層化。
1分チェック
- 一般市民のAED使用はどこに位置づくか。→ プレホスピタルケア(病院前救護)。
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