超音波検査を実施する部位と患者への説明の組合せで正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
超音波検査を実施する部位と患者への説明の組合せで正しいものを問う。膀胱の検査では検査前の排尿を我慢してもらうことである。
この問題で問われていること
超音波の物理的性質から、検査部位ごとの前処置の理由を導けるか。
しくみから理解する
超音波は液体をよく通過するが、気体では強く反射・散乱して減衰する。膀胱を観察する場合、膀胱内に尿が十分に貯まっていると、尿が音の通り道(音響窓)となって膀胱壁や、その奥にある子宮・卵巣・前立腺までよく描出できる。膀胱が空だと腸管ガスに遮られて観察が難しくなる。このため、検査前に排尿を控えて膀胱を充満させておくよう説明する。
選択肢ごとの確認
超音波検査は非侵襲的で、検査後の安静は不要である。翌朝までの安静を要するのは肝生検の後などであり、検査の種類が違う。
心エコーは通常、左側臥位または仰臥位で行う。左側臥位にすると心臓が胸壁に近づき、肺に遮られずに描出しやすくなる。立位では行わない。
食事をすると胆囊が収縮して縮小し、内部の観察ができなくなる。胆囊の検査では通常、数時間から一晩の絶食が必要である。
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混同しやすいポイント
『液体は通す、気体は通さない』という一つの性質から、膀胱充満(液体を作る)、絶食(胆囊を張らせる、消化管ガスを減らす)、体位(肺を避ける)がすべて説明できる。丸暗記ではなく原理から導く。
理解を深める
超音波検査は非侵襲的で被曝がなく、繰り返し実施でき、妊婦にも使える利点がある。一方、骨と空気の奥は観察できないため、頭蓋内(成人)や肺、消化管の内部は苦手である。検査には音の伝達を助けるゼリーを用い、終了後は拭き取る。心エコーでは、弁の動き、壁運動、駆出率、心腔の大きさ、心囊液の有無などを評価する。腹部エコーでは肝・胆・膵・腎・脾を観察する。近年はポータブル機器により、ベッドサイドで膀胱内尿量の測定(残尿測定)や血管確保の際の穿刺ガイドにも用いられ、看護師が関わる場面も増えている。
間違えやすい考え方
組合せ問題で、超音波検査ではない検査の注意点(肝生検後の安静)や、逆の指示(胆囊で飲食可)を混ぜている。原理から一つずつ検証する。
5分で振り返る
①超音波は液体を通し気体で減衰する。②膀胱は尿を貯めて音響窓にする。③胆囊は絶食して収縮を避ける。④心エコーは左側臥位。⑤非侵襲で被曝なし、検査後の安静は不要。⑥骨と空気の奥は観察できない。
1分チェック
- 膀胱の超音波検査の前にどうするか。→ 排尿を我慢して膀胱を充満させる。
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