慢性疾患患者の家族介護者に対するレスパイトケアの目的で正しいのはどれか。
公式正答:1
解説
慢性疾患患者の家族介護者に対するレスパイトケアの目的を問う。家族介護者の休養である。
この問題で問われていること
介護者支援の各種サービスの目的を区別できるか。
しくみから理解する
レスパイト(respite)は一時的な休止、息抜きを意味する。レスパイトケアは、在宅で介護を担う家族が一時的に介護から離れ、休息をとれるようにする支援である。具体的には短期入所生活介護・短期入所療養介護(ショートステイ)、通所介護・通所リハビリテーション、医療型短期入所、レスパイト入院などがある。介護は終わりが見えにくく、24時間の緊張が続くため、介護者の健康が損なわれると在宅療養そのものが継続できなくなる。介護者を支えることは、結果として療養者の生活を守ることになる。
選択肢ごとの確認
介護者同士が体験を分かち合う場は家族会やピアサポートとして重要だが、レスパイトケアの目的とは異なる。目的は休養であり、交流はそれとは別の支援である。
経済的支援は、高額介護サービス費、補足給付、各種手当などの制度が担う。レスパイトケアの目的ではない。
介護技術の指導は訪問看護や介護教室が担う。介護の質を高める支援であって、介護から離れて休むこととは目的が異なる。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
介護者支援には、休養(レスパイト)、技術指導、心理的支援(傾聴、家族会)、経済的支援、情報提供という複数の柱がある。誤肢はいずれも実在する支援だが、目的が異なる。用語の定義(レスパイト=休息)から目的を導く。
理解を深める
介護負担の評価には、Zarit介護負担尺度(J-ZBI)などが用いられ、身体的負担、精神的負担、経済的負担、社会活動の制限といった側面をみる。介護者の健康問題としては、腰痛、睡眠不足、うつ、社会的孤立が挙げられる。とくに認知症の介護では、行動・心理症状への対応が負担を高める。看護師は、療養者だけでなく介護者にも目を向け、疲労の徴候を捉えて早めにサービスの利用を勧める。介護者が『自分が休むのは申し訳ない』と感じて利用をためらうことも多いため、休むことが介護を続けるために必要であると伝えることが支援になる。ヤングケアラーや老老介護など、介護者自身が支援を要する場合もある。
間違えやすい考え方
用語の目的を問う単純な型だが、誤肢に他の介護者支援を並べている。カタカナ語の原義を知っていれば確実に解ける。
5分で振り返る
①レスパイト=一時的な休息。②手段はショートステイ・通所サービス・レスパイト入院。③交流は家族会、技術指導は訪問看護、経済支援は各種制度と目的が異なる。④介護者の健康を守ることが在宅療養の継続につながる。⑤負担の評価にはZarit介護負担尺度。
1分チェック
- レスパイトケアの目的は何か。→ 家族介護者の休養。
この問題に対応する教材の確認中です。