成人の眼底光凝固療法において正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
成人の眼底光凝固療法において正しいものを問う。レーザー用のコンタクトレンズを装着することである。
この問題で問われていること
治療の手技を、目的と手順から理解しているか。
しくみから理解する
眼底光凝固療法は、レーザー光を網膜に照射して凝固させる治療で、糖尿病網膜症、網膜裂孔、網膜静脈閉塞症などに用いられる。外来で座位のまま、点眼麻酔下に実施できる。処置では、角膜に専用のコンタクトレンズを装着する。これにより角膜表面の光の反射と屈折を打ち消して眼底を正確に観察でき、レーザー光を目的の部位へ正確に集束させられる。レンズは眼球の固定にも役立つ。
選択肢ごとの確認
逆で、散瞳薬を点眼して瞳孔を広げる。瞳孔が小さいままでは眼底の周辺部まで観察できず、レーザーを照射できない。散瞳後は数時間まぶしさと近くの見えにくさが続くため、当日の自動車運転は避けるよう指導する。
点眼麻酔で実施でき、静脈麻酔は不要である。外来で行える低侵襲な治療であることが特徴である。
切開を伴わない非観血的な処置であり、術野の消毒は不要である。消毒液自体が角膜を傷害する可能性もある。眼内手術(白内障手術など)では消毒を行う。
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混同しやすいポイント
『レーザー治療』を手術と同じ扱いで考えると、麻酔や消毒の肢を選んでしまう。切開の有無で侵襲の程度が変わり、必要な準備も変わる。また散瞳と縮瞳の使い分けは、眼底検査では散瞳、緑内障発作では縮瞳(瞳孔ブロックの解除)と、目的で逆になる点に注意する。
理解を深める
糖尿病網膜症に対する汎網膜光凝固術では、虚血に陥った網膜を凝固して酸素需要を減らし、血管新生因子(VEGF)の産生を抑えて新生血管の発生と硝子体出血、牽引性網膜剝離を防ぐ。視力を回復させる治療ではなく、悪化を防ぐ治療であることを患者に説明しておくことが重要で、これを理解していないと『治療したのに見えるようにならない』という不満につながる。治療後は視野の一部が欠ける、暗い場所で見えにくくなる、といった変化が生じうる。糖尿病患者では自覚症状がなくても定期的な眼科受診が必要であり、看護師は受診の継続を支援する。
間違えやすい考え方
『正しいのはどれか』型で、誤肢が処置の侵襲度の誤解(麻酔・消毒)と、方向の逆(縮瞳)で作られている。外来で点眼麻酔、という侵襲度を押さえる。
5分で振り返る
①散瞳薬で瞳孔を広げる(縮瞳ではない)。②点眼麻酔で外来実施、静脈麻酔は不要。③非観血的なので術野の消毒は不要。④専用コンタクトレンズで観察と集束を助ける。⑤糖尿病網膜症では悪化予防が目的で視力回復ではない。⑥散瞳後は当日の運転を避ける。
1分チェック
- 眼底光凝固療法で装着するものは何か。→ レーザー用のコンタクトレンズ。
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