乳房超音波検査について正しいのはどれか。
公式正答:2
解説
乳房超音波検査について正しいものを問う。妊娠中も受けられることである。
この問題で問われていること
検査の原理から、適応と限界、体位を導けるか。
しくみから理解する
超音波検査は音波を用いるため電離放射線を使わず、被曝がない。したがって妊娠中や授乳中でも安全に実施でき、若年者にも繰り返し行える。乳房超音波検査は、仰臥位で検査側の上肢を挙上した体位で行い、乳房を平らに広げて観察する。若年者や妊娠・授乳期では乳腺密度が高く、マンモグラフィでは乳腺と病変がともに白く写って判別しにくいため、超音波が有用になる。
選択肢ごとの確認
仰臥位で行う。検査側の腕を挙上して乳房を胸壁に対して薄く広げることで、深部まで観察しやすくなる。腹臥位で行うのは乳房MRIである。
圧迫板ではさむのはマンモグラフィである。超音波検査では探触子(プローブ)を当てて走査するだけで、圧迫はしない。
微細な石灰化の検出はマンモグラフィが優れる。石灰化は非浸潤性乳管癌などの早期病変のサインになるため、マンモグラフィの重要な役割である。超音波は腫瘤の性状(境界、内部エコー、形状)の評価に優れる。
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混同しやすいポイント
マンモグラフィと超音波の役割分担が要点である。マンモグラフィは石灰化の検出に優れ被曝があり圧迫痛を伴う。超音波は腫瘤の性状評価に優れ被曝がなく圧迫もないが、石灰化の描出は苦手で、検者の技量に左右される。両者は補完的であり、どちらが優れているというものではない。
理解を深める
日本の乳がん検診は、40歳以上の女性を対象にマンモグラフィによる検診を2年に1回行うことが指針で定められている。超音波検査は、高濃度乳房への有用性が検討されているが、対策型検診としての位置づけは確立していない。時期を決めた自己触診を習慣づけることについては、対照試験で乳癌死亡の減少が示されず、良性病変に対する検査を増やしたことから、国内の公的な情報でも対策型検診としては推奨されていない。現在勧められているのは、日頃から自分の乳房の状態に関心をもち、変化に気づいたら受診するという考え方と、対象年齢での定期的なマンモグラフィ検診になる。しこり、皮膚のえくぼ様のくぼみやオレンジ皮様の変化、乳頭の陥没や分泌物、腋窩のリンパ節腫脹に気づいたら受診するよう伝える。看護では、検査時の羞恥心への配慮とプライバシーの確保も重要になる。
間違えやすい考え方
『正しいのはどれか』型で、誤肢がすべて他の検査(MRI、マンモグラフィ)の特徴で構成されている。検査ごとの体位・方法・得意分野を対で覚える。
5分で振り返る
①超音波は被曝なし、妊娠中・授乳中も可。②体位は仰臥位で上肢挙上。③圧迫板ではさむのはマンモグラフィ。④石灰化の検出はマンモグラフィが優れる。⑤超音波は腫瘤の性状評価に優れる。⑥乳がん検診は40歳以上・2年に1回・マンモグラフィ。時期を決めた自己触診は対策型検診として推奨されておらず、日頃から乳房の状態に関心をもち変化に気づいたら受診する、という考え方が勧められる。
1分チェック
- 乳房超音波検査の利点は何か。→ 被曝がなく妊娠中も受けられる。
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