育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育 児・介護休業法〉によって労働者が請求できるのはどれか。
公式正答:4
解説
育児・介護休業法によって労働者が請求できるものを問う。労働時間の短縮である。
この問題で問われていること
労働に関する複数の法律の守備範囲を区別できるか。
しくみから理解する
育児・介護休業法は、3歳に満たない子を養育する労働者について、事業主に所定労働時間の短縮措置(原則1日6時間)を講じる義務を課しており、労働者はこれを請求できる。ほかに、所定外労働の制限、時間外労働の制限、深夜業の制限、子の看護休暇、介護休暇、育児休業、介護休業などが定められている。仕事と育児・介護の両立を支えることが法の目的である。
選択肢ごとの確認
労働基準法に定められた制度である。生後満1年に達しない生児を育てる女性は、休憩時間のほかに1日2回それぞれ少なくとも30分の育児時間を請求できる。根拠法が異なる。
これも労働基準法の規定である。産後8週間は就業させてはならず、ただし産後6週間を経過した女性が請求し、医師が支障ないと認めた業務には就かせることができる。産前休業(6週間、多胎では14週間)は請求により与えられる。
給付金の支給は雇用保険法に基づく。育児・介護休業法は休業する権利を定め、その間の所得保障は雇用保険が担う、という役割分担になっている。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
母性保護の規定は労働基準法(産前産後休業、育児時間、危険有害業務の就業制限、妊産婦の時間外・深夜業の制限、軽易業務への転換)、両立支援は育児・介護休業法、所得保障は雇用保険法と健康保険法(出産手当金)、雇用の場での均等と母性健康管理は男女雇用機会均等法(健康診査を受ける時間の確保、医師の指導事項を守るための措置=母性健康管理指導事項連絡カード)と、法律ごとに分かれている。この対応表を持っているかで決まる。
理解を深める
働く妊産婦への支援では、これらの制度を本人が知らないことが多いため、情報提供そのものが看護になる。母子健康手帳にも制度の説明が記載されている。産前産後休業と育児休業の期間中は、健康保険料と厚生年金保険料が免除される(申請が必要)。出産に関する経済的支援としては、出産育児一時金(健康保険から支給、国民健康保険加入者も対象)、出産手当金(被用者保険の被保険者本人が対象)、育児休業給付金(雇用保険)がある。産後うつのスクリーニング、パートナーの育児休業取得の促進、職場復帰に向けた保育所の確保も支援の視点になる。
間違えやすい考え方
『どの法律に基づくか』を問う型で、誤肢がすべて別の法律の制度である。制度名と根拠法を対で覚えていないと選べない。
5分で振り返る
①育児・介護休業法=育児休業・介護休業・短時間勤務・所定外労働の制限・看護休暇・介護休暇。②労働基準法=産前産後休業・育児時間・危険有害業務の制限。③雇用保険法=育児休業給付。④健康保険法=出産手当金・出産育児一時金。⑤男女雇用機会均等法=母性健康管理措置。
1分チェック
- 育児・介護休業法で請求できるのは何か。→ 労働時間の短縮(所定労働時間の短縮措置)。
この問題に対応する教材の確認中です。