精子形成の過程を図に示す。 染色体が2 倍体(2 n)から1 倍体(n)になるのはどれか。
公式正答:4
解説
精子形成の過程を示した図から、染色体が2倍体(2n)から1倍体(n)になる段階を選ぶ。正答は4である。
この問題で問われていること
配偶子形成の各段階と、そこで起こる分裂の種類を対応づけられるか。
しくみから理解する
精子形成は、精祖細胞(精原細胞)→一次精母細胞→二次精母細胞→精子細胞→精子の順に進む。精祖細胞と一次精母細胞は2倍体(2n=46本)である。一次精母細胞が第一減数分裂を終えて二次精母細胞になる段階で、相同染色体が分離して染色体数が半減し、1倍体(n=23本)になる。したがって染色体数が2nからnへ変わるのは、一次精母細胞から二次精母細胞への移行である。続く第二減数分裂では、姉妹染色分体が分かれて精子細胞が4個できるが、染色体数は1倍体のまま変わらない。
選択肢ごとの確認
精祖細胞の段階に相当し、体細胞分裂によって数を増やす時期である。染色体数は2nのまま変わらない。
精祖細胞から一次精母細胞への移行に相当し、細胞が大きくなりDNAが複製されるが、染色体数は2nのままである。
第一減数分裂の前半(前期)に相当し、相同染色体の対合と交叉が起こる時期である。まだ分離していないため2nである。
第二減数分裂または精子細胞から精子への変形(精子完成)に相当する。すでに1倍体になっており、ここで数がさらに減ることはない。
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混同しやすいポイント
『減数分裂が2回ある』が、染色体数が半減するのは1回目だけ、という点が最大の要点である。第二減数分裂は体細胞分裂と同じく姉妹染色分体が分かれるだけで、数は変わらない。DNA量は第一・第二の両方で半減するが、染色体数が半減するのは第一減数分裂である。DNA量と染色体数を区別して考える。
理解を深める
卵子形成との違いも押さえておく。精子形成では1個の一次精母細胞から4個の精子ができるが、卵子形成では細胞質が不均等に分配され、1個の卵子と3個の極体になる。また精子形成は思春期以降、生涯にわたって継続して行われるのに対し、卵子形成では出生前に一次卵母細胞まで進んで第一減数分裂の前期で停止し、排卵時に再開して第二減数分裂は受精によって完了する。精子形成には約74日を要し、精巣の温度が体温より2〜3℃低く保たれる必要がある。停留精巣で造精機能が障害されるのはこのためである。
間違えやすい考え方
図の段階を選ぶ形式だが、問われているのは『染色体数が半減するのは第一減数分裂』という一点である。図が読めなくても、段階の順序と分裂の種類を知っていれば位置を推定できる。
5分で振り返る
①精祖細胞→一次精母細胞(2n)→二次精母細胞(n)→精子細胞→精子。②染色体数が半減するのは第一減数分裂のみ。③第二減数分裂は姉妹染色分体が分かれるだけ。④精子は1個の一次精母細胞から4個、卵子は1個+極体3個。⑤精子形成には約74日、精巣は体温より2〜3℃低い。
1分チェック
- 精子形成で2nからnになるのはどこか。→ 一次精母細胞から二次精母細胞(第一減数分裂)。
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