リエゾン精神看護を専門とする看護師の役割で適切なのはどれか。2 つ選べ。
公式正答:3・4
解説
リエゾン精神看護を専門とする看護師の役割で適切なものを2つ選ぶ。多職種から依頼を受けてコンサルテーションを行うこと、強い不安を訴える身体疾患患者に心理的ケアを行うことである。
この問題で問われていること
リエゾン精神看護の位置づけと、看護師の業務範囲を理解しているか。
しくみから理解する
リエゾン(liaison)は連携・つなぐことを意味する。リエゾン精神看護は、身体疾患で入院・治療している患者とその家族に生じる精神的な問題に対し、精神看護の専門性を用いて関わる活動である。主な役割は、直接ケア(不安、抑うつ、せん妄、疼痛への心理的対応)と、コンサルテーション(病棟のスタッフや多職種からの相談に応じ、対応の方法を一緒に考える)である。後者は、依頼を受けて助言する立場であり、指示や命令ではない点が特徴である。
選択肢ごとの確認
人事は看護管理者の権限であり、リエゾン精神看護を担う看護師が指示する立場にはない。組織の課題を共有し提案することはあっても、指示ではない。
薬剤の処方は医師の業務である。看護師は、せん妄の評価、誘因の除去、環境調整、家族への説明を行い、必要な情報を医師へ提供して薬剤の検討につなげる。
精神科病院における身体的拘束の判断は精神保健指定医が行う。一般病棟における身体拘束も、医師の指示のもとチームで判断するものであり、リエゾンの看護師が単独で決めるものではない。
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混同しやすいポイント
コンサルテーションは『依頼を受けて助言する』関係であり、依頼した側が判断と実施の責任を持つ。指示・命令や、代わりに実施することとは異なる。この関係性を理解していないと、誤肢1・5のような『決める』役割を選んでしまう。
理解を深める
リエゾン精神看護が関わる代表的な問題には、せん妄、不安、抑うつ、がんに伴う心理的苦痛、自殺念慮、認知症を併せ持つ患者への対応、治療への拒否、家族の危機、そしてスタッフの燃え尽きやストレスがある。せん妄では、原因(薬剤、感染、脱水、電解質異常、疼痛、低酸素)の検索と除去が最優先で、環境調整(時計とカレンダー、日中の光、夜間の静穏、慣れ親しんだ物)、見当識への働きかけ、身体拘束を避ける工夫を行う。精神看護専門看護師(CNS)は、実践、相談、調整、倫理調整、教育、研究の6つの役割を担う。
間違えやすい考え方
『2つ選べ』の複数選択で、誤肢が『看護師の業務範囲を超える行為』で構成されている。誰が決めることかという権限の所在で切る。
5分で振り返る
①リエゾン=身体疾患患者の精神的問題に関わる活動。②役割は直接ケアとコンサルテーション。③コンサルテーションは助言であり指示ではない。④処方は医師、人事は看護管理者、拘束の判断は医師とチーム。⑤せん妄は原因の除去と環境調整が優先。⑥CNSは実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究の6役割。
1分チェック
- リエゾン精神看護の看護師の役割は何か。→ 直接の心理的ケアと、依頼に応じたコンサルテーション。
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